悩んでる人
人は様々な所で説明を求められる
- 職場で上司に報告
- お客様への商品説明
- これから行こうとしているレストランを選んだ理由
- 遅刻した時の言い訳
説明力がないとどうなるのか
当然、あいつはダラダラと話して結局何が言いたいのか分からないという評価をされます。
それだけに収まらず、説明力がないとあいつは仕事ができない、あいつはダメな奴、頭の悪い奴とまで烙印を押される可能性まであるのです。
説明力を身に付けるPOINT
- 説明力を付ける3原則
- 説明手法をシーン別に使い分ける
- 心構え
本記事の参考書籍はこちら
目次
①説明力を付ける3原則
![](https://higurashi-keihatsu.com/wp-content/uploads/2020/09/1-3.png)
POINT
- 丁寧な説明は不要
- 結論ファースト
- 説明は相手との対話である
(1)丁寧な説明は不要
![](https://higurashi-keihatsu.com/wp-content/uploads/2020/09/2-3.png)
ひぐらし
具体例(丁寧すぎる道案内)
まずこの道の最初の信号を右に曲がるとファミマがあって、向かいにはウナギ屋さんが見える道に出ます。それを過ぎて1つ目の信号にあるうどん屋さんを通り過ぎて2つ目の信号に銀行と、その隣にセブンが見えるので、その道を左に曲がると駅が見えます。
具体例(簡素な道案内)
まずこの道の最初の信号を右に曲がるとファミマがあるので、そのまままっすぐ進んで2つ目の信号に銀行があるので、その道を左に曲がると駅が見えます。
情報が多いと頭に入らない
前者の丁寧すぎる説明は、情報としては正確だったとしても聞き手はよく分からないのではないでしょうか。
それは余計な情報が多く入っているからです。人間の理解度には限度があります。情報が多くなると消化不良を起こした結果、相手に伝わらない説明となってしまいます。
(2)結論ファースト
![](https://higurashi-keihatsu.com/wp-content/uploads/2020/09/3-3.png)
最早わかりきっている情報と思われがちですが、結論→捕捉の順番で話すことは即伝達の説明方法の基本です。
これは未知の場所に行くときにまず地図を見るのと同じで、全体像を捉えるためには結論ファーストの話し方が効果的です。
結論を先に伝えることで、話すことの大まかを想像してもらえることができれば、捕捉を加えて詳細にイメージさせることができます。
具体例
相手
話し手
話し手
(3)説明は相手との対話である
![](https://higurashi-keihatsu.com/wp-content/uploads/2020/09/4-3.png)
説明は自分だけが一方的に話すだけではありません。必ず聴き手の反応を見ながら話す必要があるのです。
説明にはターン数を設けよ
説明は聞いている人の様子を伺う必要があるので、相手が難しい顔をしていたらもう一度説明を繰り返したり、ここまでで何か質問ございますか?と問いかけることで、相手のターンを設けて疑問を都度解消するように、相手の表情に合わせて説明を変える必要があります。
説明のリミットは1ターン30秒まで
説明は相手のターンも考慮する必要があると解説しましたが、つまり説明というのは対話であることが分かります。
雑談の章でも解説しましたが、対話は30秒を境目に聴き手の集中力は一気に低下します。
ダラダラと会話を続けるのではなく、一節を30秒とするように話す内容を区切って相手の反応を見てください。
②説明手法をシーン別に使い分ける
![](https://higurashi-keihatsu.com/wp-content/uploads/2020/09/10.png)
説明における3つの原則を基に、シーン別の説明のテクニックをご紹介します。話すタイムリミットは30秒ですが、基本10秒あれば言いたいことを伝えることができます。
これから紹介するシーンそれぞれに4つの説明する技術を提示します。どれも難しいモノではないので、型を覚えて実践していきましょう。
- 依頼
- 謝罪
- 抗議
- 反論
想定シーン
- 戦略的にほめる
- 泣き落としで断れなくする
- 願いを聞き入れないと損することを強調する
(1)戦略的にほめる
![](https://higurashi-keihatsu.com/wp-content/uploads/2020/09/6-2.png)
相手を説得しようとした際の最も有効な手段は相手を褒めることです。
褒めてから用件を伝える
真っ先に用件を伝えるよりも、まずは相手のやる気を引き出すために褒めましょう。先に褒めることですんなりと引き受けてくれる確率をグンと上げることができます。
依頼する場合の例
あなた
謝罪する場合の例
あなた
抗議する場合の例
あなた
反論する場合の例
あなた
(2)泣き落としで断れなくする
![](https://higurashi-keihatsu.com/wp-content/uploads/2020/09/7-2.png)
褒めると同等に効果的な方法が泣き落としです。「あなたに助けて頂かないと酷い目に合うんです。どうかわたしを助けてください」と懇願することで相手の同情を誘う方法です。
私はここまでやることはやっていますと涙ぐましい自分の努力を事前に語っているとより効果的になります。
依頼する場合の例
あなた
謝罪する場合の例
あなた
抗議する場合の例
あなた
反論する場合の例
あなた
(3)願いを聞き入れないと損することを強調する
![](https://higurashi-keihatsu.com/wp-content/uploads/2020/09/8-2.png)
損をしたくないなら今から言うことを聞いてくださいと誘導する手法です。最初の2つの手法と異なり、脅すような表現が含まれますので、言い方に気を付けないと相手の気分を損ねる可能性があるためご利用は計画的に。
依頼する場合の例
あなた
謝罪する場合の例
あなた
抗議する場合の例
あなた
反論する場合の例
あなた
③心構え
![](https://higurashi-keihatsu.com/wp-content/uploads/2020/09/9-1.png)
POINT
- 人と人は本当には理解しあえない
- ギブアンドテイクを守れ
- 嫌いな人とも付き合う
(1)人と人は本当には理解しあえない
勿論分かり合える関係は理想ですが、人と人は本当の意味では理解しあえないと前提として行動した方がいいのです。
なぜ互いに理解しあえないと思うべきなのか
互いにわかってくれない相手に不満を持つからです。
価値観は人それぞれです。それを他人に強要するなんてもってのほかです。それは説明する姿勢にも同じことが言えます。
(2)ギブアンドテイクを守れ
借りたら返す。何かプレゼントされて嬉しく思ったら自分も相手に恩返しをする。少なくとも半分程度のお返しをするのが理想です。
お返しをしないとどうなるか
一方的に施しを受ける側であると、常に相手に感謝されて頂く関係となり、受け手は施す側に頭が上がらず、上下関係が出来上がってしまいます。
さらに拗らせると施されて当たり前という感覚になり、最終的にはねだるようにもなってしまうのです。これでは互いに尊敬しあえる対等の関係ではなくなってしまいます。
逆に施す側からすると、こんなにプレゼントしているのにあいては何もしてくれないと思うようになり関係を断ち切られてしまう最悪のケースも想定されます。
プレゼントを拒否するケースも
もし金銭的なプレゼントをしてくれようとして自分がお返しできないとするなら、あらかじめプレゼントを拒否するのも一つです。これは相手からのプレゼントが気に入らないからではなく、自分がお返しできそうにもないと説明することが重要です。
(3)嫌いな人とも付き合う
職場であれば、嫌いな人とも付き合っていかなければならないケースがあります。
ここでは3つの対処法をご紹介します。
その人の尊敬できる箇所を探す
これは最も簡単な方法です。嫌な人でも尊敬できるところはあります。
- 話し方はムカつくけど仕事の段取りは一流
- 上司に媚びてばっかだけど根回しは上手い
嫌いな人を利用する
感情的にコミュニケーションを取ろうとするから不快に感じるのです。であれば、嫌いな人を利用してやろうぐらいの淡泊な感情で仕事をするのも手です。
具体例
上司に媚びてばっかだけど根回しは上手い奴であれば、自分が資料を作成するから資料レビューまでのスムーズな段取りを依頼する等
精神的に距離を置く
仕事としてたまたま居合わせただけの人、自分とはこの案件以外は直接関係のない人などと考える方法です。
今日はどんな嫌な一言が出るか、いっそのこと嫌なことを言った回数を正の字で記録してやろうかと思ってみると精神衛生上豊かに相手と接することができるかもしれません。